遅れて名作 | ワジルシ・キングダム

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■ 今日の読書 ■

村上春樹『1Q84』


今更でちょっと恥ずかしいんですが…職場で借りたので。

これは!
面白いね!!

『海辺のカフカ』以降、村上春樹作品の中では
「これぞ」というものがなかったわ印です。
(海辺のカフカ自体が久しぶりの「これぞ」だったし)

1Q84については、発売時こそ話題になったものの
それは「村上春樹の長編が久々に出た!」という話題で、
内容的な評判は良くも悪くもあまり聞かなかったため、
期待しないまま読まずにいました。

うーん、なぜもっと内容的に評判にならなかったのか?
いま3冊目を読んでいるところですが、じつに面白い。
2つの話が並行で進んでいくとう手法自体は
村上春樹ファンにはもはや目新しくはないわけですが、
それでも「これらの話がどこで交差するのか?」と考えると
『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』を
はじめて読んだときのような興奮に包まれます。

わ印はネタバレを非常に気にしない人間で、推理小説を
いきなりオチから読んだりするような性格です。
映画も、大体は事前にあらすじを調べてから見ますし。
が、不思議と村上春樹に関しては、その読み方をしないで
先の読めないワクワク感をずっと楽しんでいたいと思う。
そういう点で、村上春樹は本当に特別な作家です。

と思っている人が、世の中には多いだろうな!
だから村上春樹好きということはなんとなく公言しづらく、
近頃はこっそり好きでいるにとどまっています。
と思っている人も、世の中には多いだろう。